皆さんこんにちは。
いつもご来店くださりありがとうございます。
今回より始まるクールキャットのblog、まだまだ手探り状態ではありますが、
少しづつお店の軌跡として積み上げていきたいと思っております。
まず最初はポーターの名シリーズ“タンカー”について。
このタンカーについては、既にお持ちの方も多いでしょうし、
ちょっと検索してみると素材をはじめ様々な情報が表示されます。
なので、ここではスタッフの自己紹介?として、ポーター“タンカー”私事情から書いてみます。
まず、私塩田とタンカーは誕生年がほぼ一緒です。
しかしながら、そのタンカーを初めて目にしたのは15歳くらいでしょうか、中学生でした。
今でこそいわゆる定番として珍しくはありませんが、
当時、「フライトジャケット(MA-1)がバッグになっている!?」と驚き、
すぐに買いに走ったのを憶えています。
もしMA1を知らずに先にタンカーに出会っていたならば、
また見え方が変わっていたかもしれませんが、
素材が本来の目的、運命を楽しく見失ってしまったかのようなインパクトは
忘れることができません。
そんな私よりもずっとずっと先、タンカーが誕生した頃からの愛用者のコメントに、
「それまで男性が仕事以外に日常的にバッグを持つという意識が無かった」ともありますし、
幾人かのインフルエンサーによって、ファッション業界を起点に人気が飛び火。
物自体に留まらず、その現象自体がカルチャーだったのだと思います。
では、タンカーは過去の流行だったのか?
私個人としての応えはYESでありNOでもあります。
なぜなら、自分にとってラルフローレンのポロシャツ、
セントジェームスのカットソーのような存在だから。
着たい周期,、持ちたい周期を巡らす、生活道具のスタンダードです。
国内カジュアルバッグの分野において、そのような感覚で所有できるものは、
まずタンカーが浮かびますし、これからもそれは変わらないと思います。
また、「フライトサテン=ウェア」という概念を見事に崩した誕生の所以を追うとすれば、
バッグ界に留まらず、ファッション史、デザイン史にも残る傑作ともいえるのではないでしょうか。
それなのに皆の目にスタンダードとして映る、
ファッション・アディクトな人がクタクタに使い込んでもカッコ良く、
小さな子供と手をつないだママが持っても、とってもラブリー。
日本製、テクニクスのレコードプレイヤーをはじめ川崎和男の車椅子といった
アイテムがニューヨーク近代美術館MoMAに収蔵されていますが、
もしかするとタンカーがそこに加わる日も近いかもしれません。
そして、それが孤高じゃない。
そんなときがきても、ずっとみんなの暮らしに寄り添っているのがタンカーだし、
いろんな人のオリジナリティに寄り添ってくれるのがタンカー。
だからこそ、老若男女、クールキャットにもタンカーを求めて来て下さる
お客様が後を絶たないのでしょう。
ちょうど来年で30年目を迎えるタンカーシリーズ、
私共も敬意を込めて皆さまにお渡しし続けていきたいと思います。
これからも本blog共に宜しくお願いいたします。
COOLCAT 塩田浩幹